第81回「知的コラボ」の会(開催報告)

教育実践コラボレーション・センターでは、2026年10月21日(水)に、教育学部本館第1会議室において、第81回「知的コラボ」の会を開催しました。(フライヤー)

 

今回は、京都大学人間・環境学研究科の船曵康子先生をお迎えし、「発達障害の特性と認知背景からの理解」をテーマにご講演いただきました。

 

講演では、まず発達障害の概念の歴史的変遷や医学的診断分類が紹介され、個人差を踏まえた理解と支援の重要性が説明されました。また、個々の行動特性を可視化して支援に繋げるツールとして、船曵先生が開発されたレーダーチャート「MSPA*」について解説されました。さらに、自閉スペクトラム症の脳機能研究をもとに、対人コミュニケーションや感覚情報処理における認知的特徴が実験結果を交えて紹介され、変化への対応の難しさがコミュニケーションの困難さに関係していることや、視覚情報の活用が有効である背景が示されました。あわせて、発達障害の特性そのものと、そこから生じる二次的な問題を区別する重要性が指摘され、個々の特性を正しく理解し、適切な環境調整を行うことがメンタルヘルスの維持や二次障害の予防につながることが示されました。

 

フロアとの質疑応答では、診断名や行動特徴だけで捉えるのではなく、認知的背景や個人差に目を向ける意義や、MSPAの現場導入の可能性について活発な議論が交わされ、一人ひとりに応じた理解と支援のあり方を考える貴重な時間となりました。

 *Multi-dimensional Scale for PDD and ADHD

 

 

 

 

 

一覧へ戻る