新しい教育関係ユニット

 新しい教育関係を構築しようとする学校を教員や臨床心理学を学ぶ院生が訪問し、教師とともに対応を考えています。不登校、いじめ、問題行動など、現代にみられる不適応行動を単なる「問題」と捉えず、新たな力動的秩序形成への契機とみなして、その秩序の解明に取り組んでいます。
 また、現代においては、これまでの家族の枠組が揺らいでおり、新たな法整備、離婚をめぐる親子間の調整など、様々に生じる問題について取り組んでいます。

 

新しい教育空間・該当中学校における取り組み

 該当中学校は特区制度を利用して2004年に開校した、「不登校」の子どものための学校である。それまでの在籍校では長期欠席していた子どもが、同校には登校できるという実績をあげている。
 しかし通常の学校のシステムをそのまま適用していない同校では、授業の持ち方、校則、教師の生徒へのかかわり方など、あらゆる面で「手作り」して整えなければならなかった。

 京都市教育委員会から同校運営協力の依頼を受け、本研究科(臨床心理学教室)から、教員や臨床心理を学ぶ院生が同校に入り、同校の教員とともに学校運営を考え、助言を行なってきた。その中で、「学校とはなにか」という教育の根本問題を、現場教師とともに問い直す作業をおこなっている。

 該当中学校からは、個別の生徒への対応に対する助言だけではなく、教科指導やカリキュラム作成に関する助言などの要望も出ており、研究科として講座・専攻を超えた多角的な対処が必要である。

平成25年度科学研究費助成事業(科学研究費補助金)基礎研究A「学校を中心とする教育空間における力動的秩序形成をめぐる多次元的研究」