学校改善プロジェクト

京都の市立小学校における共同授業研究の取り組み

京都大学大学院教育学研究科(教育方法学講座)では京都の市立小学校をフィールドとして、教師の授業力をたかめるために、教員と大学院生が、授業の計画・授業の観察・授業の振り返りを、教師とともに 行ってきた。 それは、「確かな学力」を育成するためである。

院生はすでに延べ500回以上、その該当小学校に入り込んでいる。大学院生が授業観察を行なうことは、該当小と京都大学の継続的な取り組みを可能にし、子どもの育ちや教師の育ちを連続的に総体としてとらえられる利点がある。
そして教育面で効果がでていると自負しているものの、一方では、学力問題を捉える子ども達の狭義の「学力」だけでなく、「学力」向上を求める内発的動機(生命性)に触れる「生活」全体を視野におく必要性、さらに学校全体の教育目的・組織の検討が欠かせないと実感している。

今回の取組によって、教師の力量形成、生徒の学力向上のみならず、将来大学機関で教員養成に関わる大学院生の力量形成にも寄与することが、現実に期待できる。

 

 

他県の市立小学校における取り組み

京都大学大学院教育学研究科の教育認知心理学講座と教育方法学講座の教員・院生による共同研究グループは、市立小学校と連携して、授業向上の取り組みを行ってきた。同小学校が文部科学省委嘱学力向上拠点形成事業として算数科の研究を開始した2005年度より開始され、授業づくりに関わる教育方法学ならびに認知心理学の知見の提供や調査を行うなど、授業設計の段階から関わり、研究授業と事後の研究協議会への参加を行ってきた。4年目をむかえる今年度は、これまでに築いた連携体制を基盤として新たに国語科の授業向上を中心とした連携に着手し、授業での子どもの学びのプロセスと結果に迫る心理的・実証的な研究方法とのコラボレーションを追求している。

公立高等学校における活動

2006年度より、県立高等学校国語科の教員と、京都大学大学院教育学研究科の教育認知心理学講座の教員と大学院生が共同研究グループを作り、批判的思考力育成の教育実践研究を進めてきた。本研究がターゲットとしている批判的思考とは、論理的、客観的で偏りのない思考であり、自分に推論過程を意識的に吟味する反省的思考である。批判的読解指導と協調学習に基づく国語科授業実践の授業観察と検討、単元の事前と事後の生徒評価の実施と分析、授業における談話過程の分析、ミーティング、学会発表などを行っている。
その他県立高校においても、どのようにすれば生徒が意欲を持つことが出来るようになるか、授業参加を通して検討している。
また、府内・府外のSGH・SSH指定校の取り組み支援・共同研究を行っており、2015年度にはE.FOUMで「教育研究セミナー」と「ポスター発表会」を開催した。